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2022.09.01

【Shock人インタビューvol.2】カクシンハン・スタジオ ~岩崎MARK雄大さん~

 

第2回目はアメリカ出身、俳優・アクティングコーチだけでなく、英語指導者・翻訳家としても活動されている、岩崎MARK雄大さんにお話しをうかがいました!

Q.演劇を始めたきっかけ、また演劇で生きていこうと決めたきっかけについて教えてください。

私の演劇を始めたきっかけは幼少期にありました。
舞台好きの両親のもとで育ち、海外にいた小中学生時代にはブロードウェイのミュージカルに魅せられ、サントラを全編覚えて一人で全部の役を歌っていました(笑)。
初舞台は小学校3年生の時のクラスミュージカル「ロビンフッド」のロビンフッド役。

帰国して高校に入る時、ここでやらなかったら一生やらなさそうなことをやろうと決め、演劇部へ。そこで、週末は都内の劇場に通って日本の演劇をたくさん体験しながら、自分たちで演劇を作り上げる面白さを覚えていきました。

演劇で生きていこうと決めたきっかけは大学時代。
一年生で参加していた国際問題を討論する自主ゼミで、夏合宿で将来設計を発表して批評を受けるという伝統があり、一学期勉強した末に国際経済の仕事に生涯をかけられるか迷いが生じていた自分は、一つに絞れず複数の可能性を羅列し、そのうちの一つに俳優と載せました。すると発表後に先生は笑って、「岩崎君は俳優がやりたいんでしょ。喋っているのを聴いていたらわかるよ。一回休学してでも全力でやってみたら。」と優しく助言をしてくれて。休学はしませんでしたが、そこからオーディションを探し、大学二年の時に、今はドイツでオペラの演出をしている演出家が若手を集めて上演する『ハムレット』のハムレット役に選んでもらいました。その一作と半年間向き合ってやり切ったことで、自分の今の限界と可能性を感じ、この道に挑戦しようと覚悟を決めました。

Q.シェイクスピアとの出逢いについて教えてください。

アメリカの中学の授業でロミオとジュリエットはやったのですが、その時はあまり面白さがよく分かりませんでした。ところが大学に入った最初の学期で、河合祥一郎先生の『ハムレット』の授業を受けたところ、その授業がとても面白くて!
河合先生がお薦めするシェイクスピアの舞台を色々観に行き、その年には藤原竜也さんの『ハムレット』を拝見し、翌年自分が同じ作品のタイトルロールをやる機会に恵まれたことで、一気にシェイクスピアに引き込まれました。

Q.演劇の経験が日常生活と繋がった経験について教えてください。

シェイクスピアの『ハムレット』で、ハムレットは演劇は「日常を写す鏡」だと説明します。演劇は現実を客観的に見ることができる遊びなのです。そしてそれは作品自体だけでなく、演じる役者も同じです。                                                                        役者として人前で演じることは、自分のありのままの身体や心を客観的に見つめて、自分の強みや癖に気付き、受け入れるきっかけになります。また、いろんな役を演じてみることで、様々な人の視点に立って物事を考えられるようにもなります。他に、演劇をやってみることで社会生活に案外役立つと聞くのは、伝えるのに必要なだけ大きな声を無理なく出せるようになること!誰に向けて喋っているのか声の飛ばし方を調整したり、その場で求められる役割を演じることなどは、就活や営業、プレゼンの場など仕事でもとても役に立ったという声を、演劇を体験してみた方々からいただきます。

Q.演じることの魅力はなんですか?

演劇では、自分とは全く違う人のドラマチックな人生を「play(劇)」という安全な環境の中で生きることができます。そして時代や国を超えた人間とも、同じ人間だから分かる感覚でつながることができます。

色々な生活の道具が進歩して、比べ物にならないくらい便利になった現代でも、例えば450年前のシェイクスピアの時代と比べて人間の身体と心自体はそんなに変わっていません。周りに物が増えれば増えるほど、自分の中は空っぽになっていくように感じることもあるのではないでしょうか?
演技に挑戦し、生まれ持った自分の身体と心と想像力の持っている可能性でたくさん遊ぶことで、自分の内面を豊かにし、より充実した日々を送ることができます!

Q.舞台に出るとき、緊張はしますか?

します!緊張するのは必要なことです。ですが、ガチガチになるのではありません。
呼吸と身体をリラックスさせることで、その緊張をアドレナリンに変えて、プラスのエネルギーに転じることができます。緊張はあなたの力を引き出してくれる味方です!

Q.演劇のテクニックを学ぶことで、人前で自信をもって話せるようになりますか?

なります。
声の出し方、身体の使い方を学ぶことで、人前での立ち振る舞い方に自信がつきます。また、自分がその場で演じる役割を自覚し、目的を明確にすることで余計な不安は取り除かれます。そして、人前に立ち、多くの人に伝わるよう演じる経験を通して度胸もつきます!

Q.この記事を読んでくれている方へ、メッセージをお願いします。

演劇には、自分の身体と、心と、想像力を使ったコミュニケーションのコツがたくさん詰まっています。このデジタルの時代に生きながらも、2000年以上続いてきたこの人間の探求を私たちはひたすら続けてきました。
私たちと作るシェイクスピア演劇を通して、新たな自分と出会ってみませんか?
ご参加お待ちしています!